骨盤矯正の資格を取るには?

骨盤矯正の資格とは? を読んでいただくとわかりますが、
骨盤矯正そのものに関しての資格はありません。

骨盤矯正は、整体院やクイックマッサージなどが施術の一環として行っているものだからです。

学校に通って骨盤矯正の単位を取る必要はないですし、お金を払ってセミナーを受けて認定証をもらえば骨盤矯正が出来るというものでもありません。


このページをご覧になっている方の中には、骨盤矯正に興味があり、自分でもやってみたいと思っている方もいるかと思います。

自分の体の不調が骨盤矯正を受けて良くなったので、この素晴らしさを広めたい…
一生続けられる技能を身につけて、独立開業したい…
定年後に自宅で骨盤矯正サロンを開きたい…
女性のダイエットや美容に関わる仕事がしたい…

そのような方に知っておいてほしい事があります。

世の中には、資格ビジネスというものがあります。

資格を取りたい人を相手に、受講料や教材の販売、受験費用などで利益を得る商売の事です。

有名なところではユーキャンという会社がありますね。

テレビでもCMが流れていますし、新聞の折り込み広告も良く見かけます。

これらの通信教育、CMがうたっている通り、「生涯学習」の為に利用するのであれば良いと思います。

上手な字が書きたくてボールペン字を練習したり、アロマの勉強をして生活に潤いを与えるのもいいですね。

しかし、あなたが取ろうとしている資格は、本当にあなたにとって必要かどうかを知っておく必要があります。

努力と時間とお金をかけて取った資格が、実はあなたの目的に役立たないという事もあるのです。


たとえば、通信教育で人気が高い「医療事務」の資格。

「就職に有利」「高待遇」「女性に適した資格」などと言われます。

確かに、医療制度は複雑そうですし、高度な専門知識が必要とされそうです。

病院に行けば、受付などで働いている事務の人は女性が多いですよね。

でも実際は、「医療事務」とは資格であって資格ではないのです。

それはどのような意味か?

通信教育や専門学校などで取得できる医療事務の資格は、民間の団体が発行しているものです。

民間資格には国家資格のような社会的評価がほとんどありません。

つまり、医療事務の資格を持っていても就職で有利になったり、待遇が良くなるわけではないのです。

医療事務で働く人の多くは、資格を持たないで従事しています。

もちろん、資格が無くても医療事務の仕事をすることはできますし、資格を持っている人と待遇に差はありません。

これでは、資格を取った意味がありませんよね。


ちなみに、医療事務の資格試験の受験内容は、学科(マークシート) 10問と実技 (レセプト作成・点検) 3問です。
複雑な医療制度に対して、何とも簡単な試験ですよね。

資格試験で満点を取ったとしても、現場で即戦力になるわけではありません。

医療制度というのは数年ごとに変わりますから、現場に入ってからの勉強の方が重要なのです。

就職で重要視されるのは、医療事務の資格を持っているかどうかではなく、移り変わる医療制度を真面目に勉強できるかどうかや、人当たりの良さなどのパーソナリティです。
そして、一番重宝されるのは「経験者」でしょう。
制度の変更や現場の流れなどを経験している人の方が長く安定して務めてくれる場合が多いからです。
現場に女性の事務さんが多いのは、やはり女性の方がウケがいいからでしょう。
女性の患者さんの目線からすると、デリケートな病名や薬の処方を(いくら病院内とはいえ)男性スタッフに見られるのは嫌でしょうし、女性同士だからこそ気軽に話せる事もあると思います。
男性目線からすると、まぁ説明不要な気もしますが、やはり女性の存在に癒されるからでしょうね。女性の事務さんに笑顔で「お大事に」と言われれば、病気も早く治ってしまう気がするという男性も少なくないはずです。
あとは、現実として病院側の好みで採用が決められるというのはあるかもしれませんね。


ちょっと話がそれましたね。

スクールやセミナーで取得できる「整体」や「骨盤矯正」の資格は、100%が民間資格です。

これは整体院などでも行われている資格ビジネスで、骨盤矯正スクール等を開催し、受講した人には立派な賞状とガラス製の楯が授与される・・・といったものです。

賞状には「全日本骨盤矯正協会会員証」なんて書いてあったりします。
ちなみにこれは適当に付けた名前です。
実在しない協会ですが、このような名前を付けるだけでも「肩書き」となり、凄味が増すのです。

「全国整体師団体連合会認定」
「カイロドクター協議会公認矯正資格」
「日本女性骨盤矯正団体 産後ケア専門員認定証」
「骨盤調整オステオパシー協会正会員」
「AJPC認定施術師一級取得」

こんな10秒で考えたような名前の書かれた賞状や楯を配る商売が横行しているのが実情です。

もちろん、その資格を持っていても就職に有利になる事も無ければ、お給料が上がる事もありません。

そして、肝心の技能も、数回程度の講習で身に付くものはたかが知れています。

そもそも、独立可能で即戦力となる資格(技術)であれば、希望者全員に安売りするわけがありません。商売敵が増えるだけです。

民間資格の多くは、資格を取りたい人を対象にした形だけの資格です。

あなたが自分の目標の為に資格を取るなら、役に立つ資格を取りましょう。

少なくとも、「整体」や「骨盤矯正」の民間資格は戦力にはなりません。



骨盤矯正をするために特別な知識は必要とされませんし、骨盤矯正に決まったやり方があるわけでもありません。

つまり、あなたが明日から骨盤矯正サロンをやろうと思えば、何の資格も許可も必要なくできてしまうわけです。

実際に、脱サラして整体や骨盤矯正を始めようなんていう人はごまんといます。

あなたはそんな整体師に骨盤矯正をしてもらいたいと思いますか?